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「住環境はときどき変えると楽しい」という話。

by 小島健一

 先日人と話していて、ボクが「一度の内覧で武家屋敷に引越すことを即決した」と話したところ、「全く知らない土地に移住する不安はなかったの?(意訳)」と質問された。

あぁたしかに普通はそうだよね…。 

 少し話は変わるが、ボクが九州に来る前、関東でやっていた「社会科見学に行こう」という活動の本質は、異文化を知る活動であった。仲間もさまざまなバックボーンを持った人たちで会社員に派遣社員、主婦に学生、フリーター、学者、技術者、広義のクリエーター(自家製品屋さんも)、アーティスト、メディア関係者などなど。ネットで知り合った人たちだから職業も立場もてんでバラバラ。だから「社会科見学に行こう」という活動は単に見学先の事を知るだけでなく集まった人たちの事を知る活動でもあったのだ。

 ボクが長崎の離島「池島」に移住し、地域おこしを始めた時、社会科見学に一緒に行った仲間が関東からたくさん来てくれた。そして、さまざまな情報拡散をしてくれたおかげで長崎ローカルでしか取り上げられてなかった島が全国区のメディアに度々登場するようになった。本当にありがたい。

 が、長崎の離島・元炭鉱という「特殊な場所」で地域おこしをしていたら、知り合い以外に日本中から「離島好き」、「炭鉱好き」、「廃墟好き」、「地域おこしをやっている人」などちょっと変わった人たちも来てくれて大勢と知り合いになった

 どういう事かというと、関東で活動していた時の知り合いはだいたい関東人だったけれど、「特殊な場所」にいたら日本各地の人たちと知り合いになったのだ。しかも、その中にはそれまで知り合っていた人たちとは全然違った文脈の人が多く含まれていた。

 

 その後、「池島」を離れて大学で二年半働いた。大学の活動を通して、全国の研究者や土木技術者と知り合いになった。軍艦島3Dや教会の3D、出島などを通して海外の映像制作者や長崎に住む人々ともつながった。

 無駄に文が長くなってきているのでまとめると、「住環境を変えると知り合う人が変わって楽しい」ということだ。特に「特殊な場所」に住んでいると変わった人と知り合いやすい。SNSの発達している現在、引越したくらいでは人的資産はそう簡単に減ったりしない。(それがシガラミになる場合もあるが)むしろ新しい環境で新しいことに挑戦すればネットワークは拡大する。それぞれ別の文脈で知り合った人たちを混ぜ合わせるのとさらに楽しい。

 だから、ボクは「特殊な場所(武家屋敷)」に移り住むことにためらいがなかったのだ。おそらくこれからも別の土地が楽しそうなら移住にためらいはない。

 

 とはいえ、鹿児島ではまだ面白い人たちとあまり知り合ってないし、そもそもボク自身鹿児島ではなんも面白いことできてないからしばらく動く気はない。

 ちなみに、入来麓武家屋敷群に移住するにあたって即決はしたけれど、「そこが面白い場所なのか、周りの人たちはいい人たちか」なのかはあらかじめ下調べした。そして、実際いい環境で暮らせているのでとてもありがたい。

※この文章は以前投稿したものを縦書きレイアウトように再編集したものです。

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